ロイヤルドルトン シャム猫 フィギュリン イギリス アンティーク ブロカント
ロンドンのグリニッジからやってきた
ロイヤルドルトンのシャム猫のフィギュリンです。
ドルトンのマークはありますが
1969年に買収したBeswick社(*1)のデザインのものです。
ドルトンはBeswickを買収後その名前で
動物モデルと置物を生産し続けましたが
1989年初頭から
ドルトンはBeswickの商標名の使用を中止しますので
こちらのお品物はその後のものと考えています。
シャム猫は気品があって感受性が強く
飼い主に甘えるそうですが
その特徴をしかと表現する
モデラーのArthur Gredingtonさんの
腕の良さを感じるお品物です。
一方で
シャム猫というと
店主の脳裏に浮かぶのは
村上春樹氏エッセイ『ランゲルハンス島の午後』に
収録されている『猫の謎』。
猫好きの方。ご一読、おすすめです。
サイズ:高さ11.5cm 幅18cm 奥行8.5cm
買付国:イギリス
状態:左耳の表面にうっすらとスレ、足部分に小キズが見られます。
*1:Beswick
1890年代にJames Wright Beswickにより創業。1930年代までは食器や装飾磁器、動物や人のフィギュリンを作成する評価の高い陶器メーカーでしたが、1934年にマネージングディレクターに就任した孫のJohn Ewartはフィギュリンに軸足を置くことにします。バックスタンプの導入とフルタイムのモデラーとしてArthur Gredingtonを任命。この改革からベスウィックの黄金時代が始まります。その後、1968年にArthur Gredingtonは引退、ビジネスを引き継ぐ後継者がいなかったJohn Ewartは1969年にロイヤル・ドルトンに売却しますが、彼のスキルと才能により、 2002年に工場が閉鎖されるまで、最高品質の置物を生産し続けました。